ビタミンB2欠乏症の症状とビタミンB2を多く含む食品
ビタミン B2の働きの中で特に重要な働きとして、
成長促進作用がある。
したがって、幼児期、少年期、青年期には、
その必要量を十分とることが大切となる。
ビタミンB2は、目、皮膚、口の中の粘膜の
発育や機能にも重要な関係がある。
例えばビタミンB2が欠乏すると、唇と舌、目、皮膚などに、
次のような症状が現れてくることからも明らかである。
①唇が赤く腫れ、口角にひびができ、
薄黄色のかさぶたができることがある。
しかし出血はない。
また、舌の表面に紫色を帯びた赤色のブツブツができ、
これが腫れて目立つ。
②目が充血し、ゴロゴロしたり、チカチカして、
眩しいような感じがする。
目尻がただれたり、涙が出たり、当然、視力も落ちてくる。
③皮膚症状としては口、鼻、耳たぶ、肛門、膣などの
皮膚と粘膜の境の部分が赤くただれ、痛みをおぼえる。
特に乳幼児の場合は肛門や膣、
年齢が増すにつれて、口や唇の症状が悪化する。
このようなビタミンB2欠乏症は、
ビタミンB2の摂取量そのものが足りないときのほか、
肝臓病、糖尿病、下垂体の病気などによって、
体内でビタミンB2がうまく利用されない場合にも起こる。
また、抗生物質などで治療を受けている時にも、
ビタミンB2欠乏症と同じような症状がみられることがある。
それは、抗生物質が腸内細菌を
殺すことからビタミンB2が減ったり、
ビタミンB2の働きを邪魔するからだといわれている。
ビタミンB2を多く含む食品
ビタミン B2を多く含む食品には、牛や豚のレバー、
牛乳、バターなどの乳製品、タマゴ、
野菜類ではカブや大根の葉、ダイズ、ニラ、ホウレン草、
アスパラガス、カラシナなどをあげることができる。
このほかウニ、コノワタにも
ビタミンB2が豊富に含まれている。
ところで、ビタミンB2欠乏症で
注意してもらいたいことがある。
それはタンパク質やビタミンA、ニコチン酸などが
同時に不足していることがあるということ。
なので、
先ほど述べたビタミンB2欠乏症の症状が出たときは、
ビタミンB2だけでなく、
これらの栄養素も十分摂るように心がけたい。
また、ビタミン B2の必要量は、
成人で0.8~1.4mg/日とされている。