花粉症の原因となる食べ物と簡単な対策
日が長くなり、たくさんの人が
明るい春の季節を満喫し始める頃、
一部の少数派は花粉症に苦しめられる。
少数派といっても、人口の約15~20%にもなるので、
かなりの数といえる。
花粉症になると、かゆみ、涙目、鼻水、鼻づまり、
喉の腫れに加えて、ゼーゼー息をしたり、
くしゃみが止まらなくなったり、
頭がガンガンすることもある。
また春になって気温が上昇すると、
都市部では大気汚染もひどくなりがちで、
そのため症状がさらに重くなることがある。
田舎に住んでいれば、
植物にさらされる機会が増えるので、
花粉症になりやすくなると思うかもしれないが、
実は都会の方が花粉症の発症率が
高いことが証明されている。
これは都会に住むことによって、
ダニや汚染物質といった他の要因と接触する機会が
増えるといった影響があるようだ。
花粉症に対する一般的なアドバイスとしては、
花粉に触れないようにすることと、
抗ヒスタミン薬を服用すること。
自分の花粉症の原因になっている花粉と
同じグループの食べ物を避けることで症状が和らいだり、
あるいはすっかり消えてしまうこともある。
樹木の花粉に対する過敏症は、
1年のうちでもイネ科の植物の花粉に対する過敏性より
早い時期に始まり、5月の終わりには落ち着く。
イネ科植物の花粉に対する過敏症は、
春から夏にかけてのより長い期間に見られ、
症例の原因全体の90%を占める。
近頃は冬の寒さが厳しくないので、
花粉症シーズンが長くなってきている傾向がある。
以前は、4月前に花粉が飛ぶことはなかったが、
今では樹木の花粉が3月頃には飛び始める。
樹木の花粉症対策の食べ物
樹木の花粉に対する過敏症が問題なら、
花粉症の季節にヘーゼルナッツ、セロリ、ニンジン、
ジャガイモを食べないようにして、
症状に変化があるかどうか試してみると良い。
これらは交差反応を起こすことが多い食べ物である。
花粉症が出ない時期には、
これらの食べ物に触れたり食べたりしても何ともないのに、
シーズンになると、これらの野菜の皮をむいたり、
洗ったり刻んだりするだけで、症状が悪化する人もいる。
イネ科植物の花粉症対策の食べ物
イネ科植物の花粉に対する過敏症は、
広範囲に渡っているので、
症状を悪化させる食べ物の種類も結果的に多くなる。
・牛、ヤギ、羊のミルクやチーズなど、すべての乳製品。
反芻動物は草を食べるので、
乳製品は草に由来するアレルゲンを含むことがある。
・小麦、大麦、ライ麦、オート麦など穀類の多くも、
イネ科の植物の仲間である
(オート麦が原因になることは少ない)。
・他のアレルゲンと交差反応を起こすものがあるので、
以下の食品を食べないようにしてみて様子を見る。
大豆を含むすべての豆類、レンズ豆、エンドウ豆、
ピーナッツ、タピオカなど。
最高の効果を得るためには
アレルギーのシーズン中ではなく、
症状が始まる1~2ヶ月前に食事療法を開始すると良い。
不運にも樹木の花粉とイネ科植物の花粉の両方に
過敏症があるようなら、症状が出始めたときに、
樹木の花粉の除去食療法を開始すると良いだろう。
そのあと4月に入ってから、
イネ科植物の花粉の過敏症に繋がる食品を
除き始める流れである。
先ほど上げたような食べ物を食べないようにして
症状が改善するようなら、
それぞれの食べ物を計画的に1つずつ再摂取して
症状を見てみる。
また、砂糖も花粉症に関わっているとよく言われる。
そのため、テーブルシュガーや砂糖たっぷりの
食べ物を避けるとかなり良くなる可能性がある。
しかしここでは、砂糖の原料であるサトウキビが
イネ科の植物だからというわけではなさそうである。
おそらく、砂糖過多の食事が
免疫系の働きを抑制するためだろう。
花粉症とビタミン C
一日1~3g のビタミン C (複数回に分けて)は、
天然の抗ヒスタミン薬として働くことがあるので、
最低4週間続けて自分に効くかどうか試してみると良い。
また、抗ヒスタミン作用のある抗酸化物質ケルセチンを
500mg、一日に2~3回摂ると、
ビタミン C の効果はさらに高まる。
他にも症状を緩和する方法として、
一日2~3回ネトルの450mg カプセルを1個ずつ摂るか、
ネトルのチンキ剤を2~4ml 、
一日3回毎日摂るという方法もある。
簡単にできる花粉症対策と子供の花粉症
ワセリンのような刺激のないクリームを鼻の内側に塗る。
するとワセリンがバリアーとなって、
鼻の入口のところで花粉をくっつけてブロックし、
アレルギー反応を防いでくれる。
2歳未満の小さな子供が花粉症になることは珍しく、
たいてい9歳から11歳くらいで発症する。
花粉症はアレルギーやアトピーの家系に
比較的多く見られるが、
生後6ヶ月までは母乳で育てることで、
花粉症になりにくい体質をつくることができる。
母乳により、
赤ちゃんに免疫系の抵抗力がつくからである。
生後1年間は、牛乳やグルテンを含む穀物、卵など、
アレルギーの原因となりうる食品を与えないことも大切である。